雛人形から見るひな祭り。 意味を改めておさらいしましょう

毎年2月の節分を過ぎたあたりには雛人形を飾ります。

1年に1度のことですが、毎年人形を箱から出すときは「今年も無事に出せてよかった」と言う気持ちにさせられます。

当たり前のように見てきたこの雛飾りですが、実は知っているようで知らない事柄が多いものです。特に雛人形と一緒に飾られているものの意味、実ははっきりと説明することができません。

この機会に再度雛人形の由来やその飾りの意味をおさらいしてみましょう。いつもより一層ひな祭りという行事を楽しめそうです。

 

 

ひな祭りの由来

古来、雛人形の意味は、人形(ひとがた)を川や海に流し穢(けが)れを祓(はら)う「流し雛」という役割が込められていました。

3月は農作業をしている人々にとって季節の節目となる大切な時期で、この時期に心身を清め、これから植える苗が大きく育つように、秋には豊かな実りがもたらされますようにと願いを込めて祈りを捧げたと言われています。

人形を流すという行為には、禊(みそぎ)をして田の神様を迎える準備をする意味がありました。

それが室町文化時代に中国から美しい人形を作る技術が伝わり、宮廷貴族の中で雛人形を愛でる習慣が生まれ、広まっていきました。庶民の間に雛飾りの習慣が広がったのは明治以降になってからだそうです。

 

 

なぜ女の子のお祭りになったの?

もともとひな祭りは儀式ではなく、平安時代の貴族の子女のための「ひいな遊び」と呼ばれる遊びごとだったようです。

江戸時代になり今のような飾り雛の様式が武家の子女から裕福な町人などに伝わるようになり、女の子の成長を祝う行事へと変わっていきました。

 

 

ひな人形の衣装は?

豪華絢爛な十二単の衣装を着ている雛人形ですが、これらの雛人形は皇族の婚礼の様子を表しています。

お雛様の着ている着物、三人官女や五人囃子、供えもの、調度品などは全て実際のしきたりに従って作られています。昔からの伝統が脈々と受け継がれているのですね。

 

 

ひし餅の色の意味は?

雛飾りには必ず登場する菱餅です。菱形だから菱餅と呼ばれるようになったとか、菱の実を餅に練り込むから菱餅と呼ばれるようになったなど、実は諸説あるそうです。

地域によって色や形が変わるところもありますが、大部分で見られるのがピンク、白、緑で構成されています。

 

・ピンク

桃の花を意味し、桃の花は邪気を祓うものとされています。

また中国では赤い色は邪気を祓う色とされているので「魔除け」の意味合いもあります。

 

・白

菱餅の名の由来とも言われる菱(ひし)の実を練り込んだ白い餅を意味します。

菱の実は繁殖力が強いことから「子孫繁栄」や「長寿」を表しています。

 

・緑

緑色にはヨモギが使われています。ヨモギは香りが強く、薬草の一種でもあるため「健康」や「魔除け」などの意味が込められています。

これらの3色の色はピンク=桃の花、白=残雪、緑=若草をイメージしています。3色並べることで、雪の下には若草が芽を出し、地上では桃の花が咲いている。というような春を待ち遠しく思う情景が菱餅には表されているのです。

 

 

なぜひな祭りには桃の花なの?

ひな祭りは別名「桃の節句」とも言われますね。節句とは季節の節目で神様に祈りを捧げ、お供えをしたり、お祓いをすることを言います。

桃の節句は旧暦の3月3日頃(現在の3月の終わりから4月の初め頃)が、桃の花の開花時期と重なること、また桃の邪気を払う力があるという言い伝えから、ひな祭りの行事のことを桃の節句と呼ぶようになったようです。

 

 

お雛様の男雛と女雛の位置は?

関東雛

京都雛

雛人形の座る位置には京雛と関東雛で違いがあります。男雛の位置が京雛は左(向かって右)、関東雛は右(向かって左)になります。

古くから都があった京都では、昔の宮廷の習わしが続いて男性は左側に座る様式になっていましたが、明治以降西洋の文化が急速に広まり、左右が逆になったそうです。

当時皇居のあった関東では、西洋では男性が右手に剣を持ち、左手で女性を守るという慣習があり、女性の右側に立つことが多かったので、右側に男雛が座るスタイルになったようです。

地域によって雛飾りの位置も少しずつ違うのは興味深いですね。

 

 

左近の桜、右近の橘

我が家の雛人形を見てみると、女雛側に桜が、男雛側に橘の木がそれぞれあしらわれています。

京雛と関東雛のように地域の慣習の違いはあっても、左に桜、右に橘は変わりません。これを「左近の桜、右近の橘」と呼びます。

特に橘の木は冬でも葉が青々としている常緑樹なので、不老長寿の意味があります。

 

 

座る畳にも意味がある

男雛、女雛それぞれが座っているのは美しい縞模様の畳の上です。これらは繧繝縁(うんげんべり)と言う畳の縁がついた台座で、貴族の高い位の人が座る畳の縁なのだそうです。

また繧繝縁の模様には生命力の象徴である菱の模様が織られているのが特徴です。

 

 

ひなあられも3色で作られている

菱餅とともに、ひな祭りの時に欠かせないお菓子として、ひなあられはこの時期菓子店やスーパーで売られていますね。

米を炒って豆を練り混ぜ、砂糖をまぶしたものがひなあられです。菱餅と同じように、長寿を表す「白」魔除けの「赤」健やかな成長の「緑」の3色がそれぞれの持つ意味です。

意味を知ってから食べるとありがたみが増しそうです。

 

 

由来を知って、ひな祭りをさらに深く楽しもう!

当たり前のように過ごしていた桃の節句や、ひな祭りも、こうしてひとつひとつ細かく意味を調べていると、本当にたくさんの願いを込めて人形が作られており、長い間続く行事になっているのだということがわかります。

日本の古来から続く慣習には、それぞれに由来があり、その由来を改めて知ることで先祖から受け継がれてきた行事のありがたみを感じることができました。

今年はひな祭りをいつもより丁寧に感謝の気持ちを持って迎えられそうです。

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年末が近づき、気持ちだけが焦る毎日ですが、そんな時はいつもより長く犬の散歩に出かけるようにしています。犬とともに歩いていると、頭の中が整理され、考えがまとまらなかったことも意外とスッキリ解決できることも。冷たい空気の中を深呼吸しながら歩くことで、体の中に新鮮な空気を取り入れることもできて、帰宅後は体がポカポカです。

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