「お盆」の時期はいつ? 由来や行う行事について知っておきましょう

8月の13日前後から1週間、企業や店舗、医療機関などもお盆休みを設けています。8月のちょうど中間のこの時期に休みがあることで、夏も後半戦に入ったことを感じ、一息ついてまた頑張ろうという気にさせてくれますね。

この時期故郷に帰省したり、家族が集まって過ごす人も多いことでしょう。

お盆という名前は知っているものの、ではその由来やお盆のしきたりなどはどうなっているの?と質問されたら、いまひとつ自信がないという方もいるかもしれません。

お盆直前。今回はそんなお盆のあれこれについてご紹介します。

 

 

お盆の時期とはいつなのでしょうか

お盆には新盆旧盆と2通りあります。地方によってお盆の日にちは変わり、7月に行われる場所と8月に行われる場所があります。新暦の7月中旬頃にあるのが新盆、1ヶ月遅れの旧暦で行われるのは旧盆と呼びます。

 

 

新盆と旧盆の2つが存在する理由は

新盆は7月13日から4日程度行われます。旧盆はそれから1ヶ月後の8月13日から4日程度行われ、内容や日程はほとんど変わらないそうです。

なぜお盆の時期が異なるのでしょう?

これは明治時代に、政府が国際基準に統一すべく、暦の改暦を宣言したため、日本に昔からあった旧暦で行われていた様々な行事が大幅に変更となったからだそうです。

もともと旧暦の7月15日に行われていたお盆も、改暦後に新暦の8月15日に行われることとなりました。

現在は東京の一部の地域や函館、金沢の旧市街地で7月のお盆が行われている以外は、ほとんどが旧盆である8月13日から4日間の間にお盆の行事が行われています。

現在旧暦のお盆が圧倒的に多い理由は、改暦がされた頃の明治時代は、国民の多くが農業に従事していました。新暦にお盆を行うとなると、ちょうど梅雨が明けるか明けないかの頃になり、農作業を中心としている地域では7月は農繁期で忙しく、お盆どころではなかったのです。そこで1ヶ月遅れの旧盆に行う地域が増えたという説があります。

 

 

お盆の由来

お盆の正式の呼び名は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と言う仏教行事のことを指します。この中で以下の説法がお盆の由来とされています。

『お釈迦様の弟子の目連尊者(もくれんそんじゃ)が、ある日亡くなった母がどうしているかと神通力で見てみると、極楽浄土にはおらず、餓鬼道(がきどう)で逆さづりの責め苦を受けていました。どうしたら母を救えるのかとお釈迦様に尋ねると「7月15日にお坊さんが修行を終えて伝道にでるから、その日に施しを行いなさい。そうすればお母さんは救われるでしょう」と言いました。そこで目連尊者はお釈迦様の言葉通り、夏の修行期間の終わる7月15日に、多くの僧侶たちに飲食物を捧げて供養を行ったのです。その功徳で母親は再び極楽浄土に戻ることができたそうです。』

これが由来となり、お盆には祖先の霊をお迎えしてもてなし、お送りする行事が始まったと言われています。仏様や先祖に感謝の気持ちを捧げ、お墓参りをしたり迎え火などを行います。

期間は夏の4日間にわたり、初日を盆入り(迎え火)、最終日を盆明け(送り火)と呼び、中日である14日や15日に法要や供養の儀式が行われるのが一般的です。

仏教では浄土真宗など一部の宗派によっては、お盆の時期に祖先の霊に感謝の気持ちを申し上げることはあっても、お供えや迎え火、送り火を行わない所もあります。

 

 

お盆に行われること

迎え火

地方によって日にちは異なりますが、13日の夕方、縁側の軒先や精霊棚に吊るした盆提灯に火を灯した後、家の玄関や門口で迎え火を焚きます。

焙烙(ほうらく)と言う土器の上に、苧柄を重ねて燃やします。その火に合掌をして祖先の霊をお迎えします。

 

苧殻(おがら)

麻の茎の皮を剥いて干したものを苧柄と言います。

麻は、先祖の霊を迎えるために空間を清める聖なる植物と言われています。

 

精霊馬(しょうりょううま)

きゅうりやナスに苧柄で4本の足をつけた牛やうまを作って精霊棚に飾ることを言います。

馬には先祖の霊が馬に乗って早く戻ってきて欲しい願いから、牛には先祖の霊を乗せてゆっくりとお帰りくださいという願いが込められています。

 

精霊棚(しょうりょうだな)

祖先の霊を迎え、お供え物などを設える棚のことを言います。真菰(まこも)の巻き簾やゴザを棚に敷き、精霊馬などを飾ります。

位牌やお膳、お供え物やお花を飾り、故人の好きだったものなどを飾ります。精霊棚の両脇には提灯を飾ります。

 

送り火

地方により異なりますが、16日の夕方、迎え火を焚いたのと同じ場所で苧柄を焚いて合掌をします。これを送り火と言い、お盆に帰ってきた祖先の霊に対して、無事にあの世に帰っていただくことを意味します。

 

灯籠流し(とうろうながし)

16日の夜に祖先の霊や故人の魂を弔うために、川や海に灯籠やお供え物を流す習わしが灯籠流しです。これはお盆で迎えた先祖の魂が、川や海を下ってをあの世へ帰っていくという信仰に基づいたもので、川や海、湖などに近い地域で特に多く見られる行事です。

一方長崎県をはじめとする一部の地域では、初盆を迎えた故人の家族が精霊船と呼ばれる船を引いて、街中を練り歩く伝統行事を精霊流しと言います。

 

 

お盆の過ごし方

お盆の時期には、親や親戚、お世話になった方々を訪問し、贈り物をする盆礼と言うならわしがありました。

亡くなった祖先のための行事というイメージが強いお盆ですが、正月の年始の行事のように家族や親戚が集まって挨拶を交わし合う風習として古くから続いています。

この時期にお盆休みとして長い休みをとる慣習は、昔、奉公人が主人から休暇をもらって里帰りする「薮入り」が起源であるという説や、仏教においてお盆の期間は霊も里帰りしていて地獄にいないので、地獄の看守である閻魔大王も休みを取る「閻魔の賽日(えんまのさいじつ)」が起源であるという説もあります。

これが現在の私たちにも続いているというのも考えてみると面白いですね。

→ 日本の年中行事やしきたりについて
もっと知りたい方はこちら
書籍「日本のしきたり」

 

 

まとめ

毎夏、街が一斉に休みになる日くらいにしか考えていなかったお盆休みですが、お盆と言う行事についての細かい知識がほとんどありませんでした。

知らなかったお盆のしきたりを知ることによって、祖先に対する感謝の気持ちを改めて感じなければいけませんね。

今年のお盆ももうすぐそこ。いつもより身近にこの行事を感じられそうです。

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年末が近づき、気持ちだけが焦る毎日ですが、そんな時はいつもより長く犬の散歩に出かけるようにしています。犬とともに歩いていると、頭の中が整理され、考えがまとまらなかったことも意外とスッキリ解決できることも。冷たい空気の中を深呼吸しながら歩くことで、体の中に新鮮な空気を取り入れることもできて、帰宅後は体がポカポカです。

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