原田治【「かわいい」の発見】展に行ってきました

突然ですが、下の写真のイラストに見覚えはありませんか?このイラストを見て「あ!知ってる!懐かしい!」と思われる人は多いのではないでしょうか?このイラストの作者である原田治(はらだおさむ)さんの展覧会【「かわいい」の発見】を見に行ってきました(全ての作品の撮影がOK)

原田治とは

1970年代後半から90年代に女子中高生を中心としてヒットした「OSAMU GOODS」の生みの親として知られる原田治は、終始一貫して「可愛い」の表現方法を求めました。その活動を、幼少期から始めて、イラストレーターとして活動するきっかけとなった1970年代の「an・an」の仕事や、エッセイ集『ぼくの美術帖』関連資料なども含めて紹介する、没後初となる全国巡回展です。

原田の活動を幼少期までさかのぼり、20代前半までの初期資料では小学生時代のスケッチブックなど初公開の資料も多数展示されます。代表作である「OSAMU GOODS」はもちろん、雑誌のカットから、企業広告やグッズ、書籍まで幅広い分野で活躍した原田の全貌を、多様な作品で紹介します。

世田谷文学館公式サイトより

原田治の作品の数々が一度に見られるチャンス

訪れた場所は「世田谷文学館」という緑の多い場所でした。暑くて時折雨の降る日でしたが、文学館が近づくにつれて、大勢の女性や、夏休みなので子どもの姿も見受けられました。期待に胸が躍ります。

入るとすぐにグッズ売り場が。展示を見る前に、こちらで思わず足が止まってしまうほど「ああ、これ知ってる!懐かしい!」というイラストばかり。OSAMU GOODSを知らずに育った世代の娘も、可愛い!を連発しいました。まずは展示を見てから。後ろ髪を引かれつつ、グッズ売り場を後にします。

初期の頃のイラストはスタイルが違っていた

「かわいい」の発見展では、原田治本人の書いた小学生の頃の絵日記なども飾られており、小さい時から絵を描いたり表現したりするのが好きな人だったのだなということがわかります。初期の頃の作品は「あくまで大事なのはテーマや内容にそっていること」として、自在にスタイルを変えて作画していたそうです。様々なタイプの需要に応じるため、5年で10種類の描写スタイルを編み出したとか。確かに私たちがよく覚えているイラストとは雰囲気が違いますね。

どこかで見たキャラクターが実は原田治作品だった!

原田治の作品の中でも特によく知られているのは、マスコットキャラクターを使った広告やパッケージの仕事だと言われています。移り変わりの激しいコマーシャルの分野で、数十年にわたり同じキャラクターが使用され続けていることは、それだけ原田治の作品に魅力があると言えるでしょう。そんな「どこかで見たことがある!」作品を集めてみました。

1976年製作のキャラクター(現在も使用中)

この作者が原田治とは、本当にびっくりしました。初期の頃の作品は、依頼によって作風を変えるとありましたが、まさにその通りですね。1976年の発売当時から変わらぬイラストにも驚かされますが、それだけ変える必要のない完成されたデザインだということがわかります。

ECCジュニアのマーク(現在も使用中)

こちらも日常に溶け込みすぎて、じっと観察することなどなかったイラストでしたが、それだけ広く浸透している証拠なのでしょう。よく見るとOSAMU GOODSに出てくる男の子と女の子の顔に近いですね。

東急電鉄のドアステッカー(現在も使用中)

これも原田治作なのか!と驚いた電車のステッカーです。東急電鉄に乗ると、確かにドアの前に必ずこのステッカーが貼られていて、目にしているはず。なのに、あまりにも自然に溶け込みすぎていて、気にしていなかったものでした。こう言った長く愛されるキャラクターを生み出すことに関しては、原田治の力量が感じられます。

ミスタードーナツの景品グッズ(1984年から90年代前半まで)

「原田治作品といえばミスド!」と思い出せるくらい、ミスタードーナツの景品に使われていたイラストは今でも覚えている方も多いのではないでしょうか。1984年のジグソートランプを皮切りにシリーズ化され、1990年代前半にかけて大人気となりました。お弁当箱やタオル、ドーナツを入れるパッケージやTシャツ、お皿などもありましたね。

OSAMU GOODS とその他のグッズ

原田治のイラストが描かれたオリジナルグッズの名前は「OSAMU GOODS」と呼ばれていますが、これらは原田治自らが商品からイラストまでトータルにデザインしたプロダクトのものを言うそうです。そのため、いわゆるキャラクターグッズと呼ばれる商品とは一線を画した、今でも愛される高くクオリティーの作品が多いのが特徴です。

その後は、素材となるイラストのみを提供し、レイアウトやプロダクトデザインには関与しない「Tapioca」や「Plain Soda」というブランドに変わっていき、多数のアイテムがリリースされることとなりました。

さらに90年代以降はOSAMU GOODSも自社製造せず、様々なメーカーにイラストを提供して製作する、ライセンスグッズとなっていったそうです。

「かわいい」の記憶は永遠に残ります。

懐かしい展示品の数々が記憶とともによみがえり、とても楽しいひと時を過ごすことができました。子どもから大人まで、時代を超えて長く愛されるデザインを生み出してきた原田治さん(1946-2016)の没後初の展覧会は、全国巡回展となっています。懐かしのキャラクターたちが、次はあなたのお住いの地域で見られるかもしれませんね。

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朝晩の気温がぐっと下がるこの季節には、着脱が簡単にできる上着を持って外出することをおすすめします。上着は、ジャケットを着るだけでなく、ストーるやマフラーでも。大判のストールなどを上手に巻きつけて歩いている人を見ると、冬のおしゃれが楽しめる季節が来たなと嬉しくなります。

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